園庭に遊具が多いと目移りして遊べないか
　　　　はじめて訪れた園庭で園児の反応は

園庭に遊ぶものが沢山あると、次々と目移りして遊びが定着しない？

　特に幼児の目移り遊びは気になります
　遊びの集中を期待する保育士には歯がゆい行動とも映るようです
　しかし一方、探索行動や自己選択とも言えるのでは

保育士の意見を聞いてみました

１．45人の、神奈川県市立保育園の保育士に聞きました

　園庭に遊具が多いと目移りして遊べないと思いますか
　（1）そう思う　　２２％
　（2）思わない　　７３％
　（3）無回答 ４％

　遊具が多いと集団遊びをあまりやらなくなると思いますか
　(1) そう思う　　７％
　(2) 思わない　８７％
　(3) 無回答　 ７％
　目移りを起こすという意見は少ないようですね

２． 東間の見方→目移りには二通りあるようです

　(1) 目移りに見える行動は、自己選択を経てやがて試行錯誤する創造活動へ移っていく
　　（豊かで興味がわく可動遊具環境にある場合）
　(2) 目移りしただけで終わってしまう
　　（遊具等が少ない。組み合わせに適さない。遊べる時間が短い等の場合）

３．目移りで遊べないかどうか、観察から実証する

　遊具が多種多数と豊かなA園庭へB園の４、5歳組が遊びに来ました
　はじめて見る魅力の遊具類を前にして86名のB園児たちは・・

　目移りしていた状態から遊びだすまでに要した時間を観ました
　5分後に　51.2%　　→　遊びだしたが、まだ見廻っている子が半数居る
　11分後に100%　　 → 全員が遊具に取り付いた段階

　11分後には目移り行為のB園児が遊び始めました
　これが、“遊び始められた”ことです
　まだばらばら感ですが、遊びはだんだんに発展していきます
　（いわゆる遊びの集中状態は、遊び始めて40分後あたりから訪れます）

結論　始めて関わる子どもたちでも

　　遊ぶ物が多種多数で魅力があれば最後まで目移りが続くことは無い
　他の園から遊びに来た新参の4，5歳組児でも、
　欲しい可動遊具を数回かけて選び、自分の場所に運んでいる
　何を選ぶか、どこで始めるかなど、迷って終わる子どもはいなかった
　遊具が多くても、目移りして終わる心配は不要でありました